乳頭温泉〜潮吹穴に歓声あげる (1)



'99秋 みちのく珍道中記
秋の十和田湖のイメージ
▽ 第1話 カメムシの楽園 乳頭温泉
▼ 第2話 潮吹穴をのぞいて見れば
▼ 第3話 感動の尻屋崎
▼ 第4話 奥入瀬・十和田湖 紅葉絵巻
▼ 第5話 夕日を追いかけ
▼ 第6話 迷いまよわせ酒造資料館へ
北国の自然に翻弄されて   七転び八起きの旅


ガス欠との闘い 東北自動車道
 〜岩手県盛岡市

東北地方の地図クルマは青空の下、快調に東北自動車道を北へひた走ります。今日の宿泊地は、いつものことながら未定。明日から天気が崩れるようなので、宮城県を過ぎたあたりで天気予報を聞き、その後の予定・宿泊地を決めるつもりです。

東京からおよそ 300km、福島県内を走行中に高速道路の単調さに早くも嫌気が。この先大丈夫? 遅い昼食、休憩を兼ねて安達太良SAへ。安達太良山を見ると、あぁ東北地方へ来たんだなぁと実感します。そして駐車場に目を向けると、おや?トヨタ・メガクルーザーが。乗用車と並ぶとお山のように大きいですね。

青空にくっきりと安達太良山
トヨタ・メガクルーザーが停まっているぞ
安達太良山
トヨタ・メガクルーザー

さらに東北自動車道を北上。途中喉が渇いてきたところで、ビール会社の輸送大型トラックに追いつきました。リアのパネルが、ジョッキに入ったビールを模した塗装になっていて、なんと罪なデザインなんだと独りごちしてしまう私。

仙台周辺ではノーウィンカーで車線変更するクルマが多数出没し(いや殆どかな?)、その走らせかたに都市の大きさに関連する法則を見い出したりして、観察するとこれがなかなか楽しいですね。

すっかり日が暮れた頃、やっとこさ岩手県入り。岩手県内最初のパーキングエリアである 中尊寺PA で天気予報を聞きます。すると明日一杯は、なんとか天気が持ちそうとのこと。そこで天気が良いうちに、岩手山・安比高原にも程近い八幡平(はちまんたい)へ上ってみた後に、三陸沿岸に出ようと決定。そして八幡平を周遊するのに足場のよい乳頭温泉の宿へ電話をすると...


● 宿の主人 『 今どちらですか? え〜っ 一関!? こっちに着くの真夜中になっちゃうよ 』
○ 私 『 盛岡からどのくらい時間がかかりますか? 』
● 宿の主人 『 1時間ぐらいかなぁ 』
○ 私 『 それならば2時間で着きますよ 』

と言うことで交渉は無事合意。ときは午後5時30分。
パーキングエリアを出て、まもなく前方にルーテシア5ドアを発見。わざわざ一緒に並んで走ってみたりなんかして。後にも先にも東北地方で出会ったルーテシアは、これ1台限りでした。

途中、高速道路上で燃料計の針が完全にゼロの位置になりつつも、今までの経験から数リットルは残っているはず、と手に汗握る状況に陥りながら、なんとか無事盛岡インターに到着。一般道に出て直ぐにガソリンスタンドを発見。そしてスタンドに入った瞬間警告ランプ点灯。ありゃ、こんなの点くとは初めて見たぞ。いざ給油をしてみれば、Max50リッターの燃料タンクに48リッター以上も入り、うっかりインターを降り損ねていれば高速道路上でガス欠の事態もありえたかも。冷や汗タラタラ。


カメムシの楽園 乳頭温泉
 秋田県田沢湖町

R46で秋田県へ向かい、途中小岩井農場の標識を見かけるも、時間がないので横目でやり過ごし山間部へ。長いトンネルを抜けると、そこは秋田県なのでした。田沢湖町の市街地をかすめ、R341へ右折すれば田沢湖畔へはもう間近。さぁあと少しと思いきや、その先の乳頭温泉への道のりは結構距離のある山坂道。乳頭温泉は、湖畔からはかなり山を上ったところにあるのでした。R341を外れ田沢湖高原のさらに先は狭いコーナーが続き、そのたびに紅葉がヘッドライトに照らされて、フッと浮かびあがります。そして無事午後7時10分、宿へ到着。御主人が出迎えてくれました。

館内にはカメムシが、いたるところに出没。そう、あの臭い匂いを出す虫さんです。部屋にも先客とばかり、かなりの方がくつろいでいました。そして就寝前に露天風呂へ。シンシンと冷えるなか、とっぷりお湯につかり、ふと頭上を見上げれば葉の落ちた枝の隙間から、ポッカリ浮かぶお月様が羨ましそうにこちらを見ています。羨ましい? しかしここのお湯はかなり濁った色で、足の裏から砂がジャリジャリする感触が伝わってきます。いかにも効き目がありそう。

壁にも床にも電灯にもカメムシが
露天風呂に枯れ葉が浮かび、秋です。
カメムシ
露天風呂

部屋に戻ると電灯の四角いカバーの中にカメムシが入りこんでブンブンと賑やかです。その羽音を聞き、自然と一心同体となりつつ乳頭温泉の夜は更けました。


本日の走行距離 620km


〜 第2話へと続く 〜





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