'95 Lutecia16V 整備記録 (6) 00/10〜01/09



車検
2000/10
今回の車検では5年/7万キロが交換指定のタイミングベルトというやっかいな代物が待ち構えています。

臓器摘出
「フランス人、何考えてんだ?」

整備工場からの電話は興奮気味な声

「国産だとホンダも面倒な設計だけど、これに比べたらラクなもんだよ。このクルマをいじるのは初めてだけど、もうグチャグチャなんだもの」

タイミングベルトはちょっとやそっとでは手が入らない場所についているので、エンジンを下ろすことになったものの、あまりの整備性の悪さに憤まんやる方なしといったところ。 後先考えないフランス流儀な構造に、自分の責任ではないのに申し訳無く感じてしまう日本流儀なメンタリティになってしまいました。


タイミングベルト

タイミングベルトはエンジンの側面形状に合わせて巻かれている
エンジン右側面でとぐろを巻いているベルトが噂のタイミングベルト(右下はベルトを拡大)。話題に上ることの多い有名人ながら、さっぱりそのお姿を見かけないアナタ。こんなところでガンバっていたのね。肝心のベルトは走行距離6万キロ未満ながら、予想通りまだまだイケそうでした。とは言うもののここまで分解して、じゃあもうちょっと使い続けようなんて贅沢な会話をする勇気はありません。

交換サイクルを守っていてタイミングベルトが切れた人ってクリオでは聞かないけど、実際いるんですかね? 8万、9万キロで切れたって話は聞いたことがあるけど。

ついでに普段目につかない、手が入らない箇所をチェックしていくと問題が発覚。


燃料ホース

擦り切れ寸前の燃料ホース
ホースが摺り切れかかっています。なんとこれは燃料ホースなんですね。 手で触ると薄皮1枚でつながってます。 思わず爆発炎上シーンが脳裏をよぎりましたよ。

イヤーしかしホントに危なかった。 以前メーリングリストで 「クリオで燃えたクルマってあるんですかぁ?」 なんて質問しておきながら、危うく本人が 「燃えますよぉ」 なんて自己レスするところだった。(ただし生きていればの話) ああ語れる幸せ。生きててよかった。


フロントブレーキホース

亀裂が入ったフロントブレーキホース
5年間の疲れは隠せず、左右共にひび割れていました。よって迷わず交換。


クラッチのベアリングと...

クラッチのベアリング
これは予想外の箇所。クラッチ操作が微妙に渋いと指摘され、
「言われてみれば、確かにそうかも」

クラッチカバーをはがして判明したのは、(←)クラッチ・スラストベアリングが錆びて固着していたとか。 放っておくと半クラッチ状態が続いて、クラッチをまるごと交換になるだろうというわけで、 ベアリングを交換するハメに。

ちなみにクラッチディスク関係は、見たところ十万キロくらいまで余裕で持つみたい。 いつもいつも仕事を押しつけてスマンね。ってエンジンの動力を車輪に伝えるための仲立をする重要な役目を担っているのが、この人たち(↓)の仕事だよ。

ネジ山がまだ残るクラッチディスクダイヤフラムの爪もまだまだ残っている


でもここまでバラしたら長い目でみればクラッチディスクを今交換しておいたほうが安上がり。この際なので彼らには若くして(いや中年だろうな)勇退してもらい、思いきって新しいのと交換してしまいます。 クラッチケーブルも同時に交換したので、まるで髪をトリートメントしたかのように滑やかに動作するようになりました。 クラッチが軽くなったーと喜んだのも束の間。止まっているときに試しに右足で踏むと

「うっ重い。現行モデルの16Vとは比較にならん。」

あくまでも気持ち軽くなった程度のようです。
これで15万キロぐらいまではクラッチの心配をしなくて済むようになりました。 メデタシメデタシ。


その他

そのほかに交換したパーツをあげます。

● 燃料フィルター
● ブレーキフルード
● エンジンオイル
● オイルフィルター(エンジンを降ろしていれば誰でも簡単にできるな)
● トランスミッションオイル
● 冷却水
● Vベルト
● リアワイパーブレード

トランスミッションオイルはおよそ2年振りの交換。交換直後はやはりシフトフィールが良くなりますね。

それとパーツの手配に関して。輸入元にはクラッチディスクと燃料ホースは国内在庫が無く、取り寄せには1ヶ月以上待たないと入ってこないとか。あわただしい日本にゆったりとしたラテンの時間が流れるひととき。うーむ... パーツが無いなら知恵を出せというわけで、幸いクラッチディスクは別ルートにて入手。燃料ホースは代替せず加工して済ませてしまいました。パーツの供給は相変わらず一筋縄ではいきません。

結局請求書にはXX一式という項目が60項目ほどずらーりと並び、今のご時世に請求書にのみバブル景気が訪れる結果となりました。やれやれ。


シフトチェンジが...
2000/11
エンジン脱着という大々的なメンテナンスを受け、整備後のクルマを受け取ったのはフレンチブルーミーティングの直前。間に合ってよかった。このクルマで車山へ行ける。と喜んだのもつかの間のこと。

ギアオイルが完全に暖まっていても、1速が引っかかり気味で入りづらい。おまけにクラッチを踏むとクラッチケーブルあたりから、ごくまれにパキーンという音と感触が足の裏に伝わってくるし。おそらく組み直したばかりで当たり面が馴染んでいないせいだろうと、渋いシフトのままいざ車山へ。


黒いケーブルが見える
車検時に交換したクラッチケーブル


それは早朝のスズラン峠でのこと。直線からタイトコーナーが近づく。3→2へとシフトダウン。!?!? んがっ、ギアが入らないっ。焦りつつもコーナー手前でなんとか停止。気を取り直して停止状態で1→2→3→2→1とシフトチェンジをしてみると、あら?大丈夫。冷静さを取り戻して再スタート。

結局それ以降はナニゴトもなし。半月ほどするとシフトの動きも以前通りにスムーズに、パキーンという音も全くしなくなりました。やはり馴染みの問題だったのね。冷や冷やさせやがってコノ・コノ・コノーなのだけど、機械の不機嫌さがよくわかるということは、裏を返せば好調時にはクルマと濃密な会話ができるということ。現在では以前通りF7Pとのおしゃべりを手の平を通して楽しんでいます。


オクタン価95ガソリン 計画編
2001/08
ヨーロッパのガソリンに近づけよう作戦

この計画を考えたのも、ヨーロッパと日本ではガソリンのオクタン価が異なる。ガソリンによってクルマはどんな風に変わるか知りたいという素朴な疑問から。

取り扱い説明書を見ると指定ガソリンは無鉛ハイオクで、オクタン価は 95 または 98。ヘインズのマニュアルでも F7P は 95RON 以上と書かれています。

ハイオクとレギュラー 2つのガソリン
いっぽう日本のガソリンのオクタン価はレギュラー:90前後、ハイオク:100〜98ぐらいだと聞いたことがあります。ということはハイオクでほぼ指定通りのオクタン価。しかしマニュアルから判断すると 95 でも大丈夫ということなので、ルーテシアに本場ヨーロッパのガソリンを味わせてあげたい。でも日本では売っていない。ならば給油するときに2種類のガソリンを適宜な割合でブレンドすれば再現するはず。

そこで問題です。スタンドの人に給油のたびに2種類のガソリンを入れてもらう勇気がアナタにはあるか?

さてどうしたものかと思案していると、セルフスタンド不毛の地と思われていた当地に、この夏ついにそれが誕生。これで気兼ねなくガソリンのヨーロッパ化計画を実行できる運びになりました。パチパチ。


オクタン価95ガソリン 実験編
2001/08
給油機の前で何リッター入れればいいのか悩む

セルフ給油機のガイドパネル
セルフスタンドがオープンして早々に給油しようとしたものの、ふと給油ノズルを手に悩む。考えてみたらこの給油で何リッター入るのかあらかじめわかっていないと、ハイオク/レギュラーそれぞれ何リッター入れれば良いのかわからない。

満タンにしようとせずキリのいいところで給油を止めちゃえばいいんだけど、このクルマでは1回目の給油からずーっと満タン法の燃費計算をしているので、満タンにすることのプライオリティは下げたくない。そこであまりアテにならぬ燃料計で残量を大まかに予測。

給油機にブレンド比率調整ダイヤルがあれば、好みの設定にしてあとは1回の給油で満タンにするだけで済むので便利なんだけどなあ。

あらかじめお断りしておかなければならないのは、上述のとおり厳密にオクタン価を合わせなかったので、実際には推定 95 〜 96 の範囲内の値になっていました。この状態で1月あまり、数回の給油を継続。


走りのフィールはX

さて試乗インプレッション。通常の走行ではいつもよりパワーが出ないことが感じられつつもノッキングせず普通に走れます。しかしエンジンにとって一番ツライ夏。しかもそれはヨーロッパと比べると暑さキビシイ日本。おまけにヨーロッパに生息する 16V では、1台たりとも装備されていないであろうエアコンなんてものがついている。そもそもフランスの 16V(16S) は、Phase1〜2を通してオプションでもエアコンの設定がありません。

その結果エアコンをつけた状態で急加速や上り坂となると、1人しか乗ってなくとも5名フル乗車に近いかったるさ。思わずその都度ターボスイッチとばかりに、右手がエアコンボタンをオフにしてしまうという現象が発生。ルーテシアはカンカン照りの肉体労働では、本場の味は薄くて物足りなーい!と言ってます。


オクタン価95ガソリン 考察編
2001/09
走りがイマイチ。あとはガソリン代がぐっと安くあげられれば、ガソリンブレンドもそれなりのメリットになるけど...


給油の手間がかかる

給油しているところ
このクルマのガソリンタンクは 50リットル。しかし実際に給油するときには 10リッター以上が残った状態で入れるケースがほとんど。

とするとハイオク100%で入れているときと比べても、1回の給油でも特売中の発泡酒350ml缶一本分ぐらいの差額しか出ないってこと。飲むならビールがいいけど差額ではままならぬ。それならクルマに美味しいモノを飲ませてあげたいのが親心。それにオマケして毎回ガソリン残量の予測計算をしながら2回給油するは想像以上に面倒だあ。


やはりハイオクだけを入れよう

そう考えるとハイオクオンリーに戻そうというのが結論です。ちなみに燃費は特に変わりませんでした。

ということでルーテシア16Vにはガソリンブレンドを継続する気にならないことがわかっただけでも、テストの意義があったと苦しい言い訳をして、実験報告をおわります。お粗末でした。





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